[JP] 韓国企業の役員になると19%の一律税率を選べる?外国人が入国前に確認したい給与課税の基本

韓国の19%一律税率について相談する外国人役員
韓国赴任前に外国人役員の給与課税と19%一律税率について確認するイメージ

「韓国では外国人なら税金は19%だけ、と聞いたのですが本当ですか?」

韓国企業の役員として赴任する人。

専門人材として韓国企業へ転職する人。

自分が設立した韓国法人から給与を受け取る予定の人。

こうした海外在住者の間で、よく聞かれる話です。

韓国の最高税率は19%よりかなり高くなることがあります。

そのため、多くの人がこう考えます。

「私は外国人だから、自動的に19%になるのだろう。」

しかし、実際はそれほど単純ではありません。

19%の一律税率は利用できる場合がありますが、自動的に適用される制度ではなく、すべての人に有利とも限りません。


シンガポールからソウルへ移るソフトウェア会社の役員を想像してみてください。

韓国法人から提示された条件は、

  • 年俸
  • 業績賞与
  • 住宅手当
  • 引っ越し手当

など、かなり魅力的です。

その役員は、

「全部19%で計算すればいい。」

と考えます。

ところが、初回の給与計算を前にして、会社の給与担当者からこんな質問を受けます。

「19%の一律税率を選びますか。それとも一般の累進税率を使いますか。」

ここで初めて、多くの外国人が驚きます。

実は、自分で選択する制度だったのです。


Official Guidance

韓国の「租税特例制限法(Restriction of Special Taxation Act/조세특례제한법)」では、一定の要件を満たす外国人労働者について、一般の累進税率に代えて19%の特別一律税率を選択できる制度が設けられています。

この特例は、外国人が韓国で最初に勤務を開始した課税年度から最長20年間適用を受けられる可能性があります。

ただし、法令上の制限や適用除外の規定があります。


Executive Commentary

ここで最初の誤解が生まれます。

19%は外国人パスポートに付いてくる特典ではありません。

韓国の給与所得税を計算する方法の一つです。

場合によっては、一般の累進税率のほうが税負担が軽くなることもあります。

どちらが有利かは、

  • 給与の水準
  • 控除や税額控除
  • 会社との関係
  • 報酬パッケージの内容

によって変わります。


役員でも19%を選べる?

役員であることだけを理由に、直ちに一律税率の対象外になるとは限りません。

ただし、会社との資本関係や個別事情によっては適用できない場合があります。


Official Guidance

外国人労働者が勤務先企業と特別な関係を持つ場合には、一律税率の適用対象外となることがあります。

国税庁の案内では、外国人労働者が勤務先企業の株式などを30%以上保有している場合などが、その一例として示されています。


Executive Commentary

これは創業者や大株主が見落としやすいポイントです。

例えば、韓国でソフトウェア会社を設立し、自分で35%の株式を保有しているとします。

すると、

「外国人だから19%を使えるはずだ。」

と考えてしまうことがあります。

しかし、持株比率や会社との関係が重要になることがあります。

一定の株式保有状況などによっては、この特例を利用できない場合があります。

そのため、創業者や主要株主は、給与契約を結ぶ前に自分の資本構成を確認しておくことが重要です。


19%のほうが必ず有利?

答えは「いいえ」です。

これが、おそらく最も多い誤解です。


Official Guidance

19%の一律税率を選択した場合、一般の税制で利用できるさまざまな所得控除、税額控除、優遇措置などは、原則として適用されません。


Executive Commentary

一律税率は、いわば交換条件です。

計算がシンプルになります。

税額も予測しやすくなります。

その代わり、多くの控除や税額控除を利用できなくなります。

所得水準や利用できる控除の状況によっては、一律税率のほうが有利になる場合があります。

一方で、一般の累進税率のほうが税負担を抑えられるケースもあります。

外国人だから19%が得、という単純な話ではありません。

実際の数字で比較することが大切です。


ボーナスや住宅手当も関係する?

はい。

多くの人は基本給だけを考えます。

しかし、役員報酬にはさまざまな要素が含まれています。


Official Guidance

給与所得には、韓国で行われた勤務に関連して支払われる報酬が一般的に含まれます。

状況によっては、賞与、各種手当、その他の勤務関連給付も課税所得に含まれることがあります。


Executive Commentary

例えば、

  • 年間ボーナス
  • 住宅手当
  • 赴任手当
  • 海外勤務手当

などがあるとします。

その税務上の取扱いは、支給の仕組みや個別事情によって異なる場合があります。

ここで重要なのは、

基本給だけを見て税額を判断しないことです。

報酬パッケージ全体を確認したうえで、19%を選ぶべきか検討する必要があります。


海外から支払われる給与はどうなる?

ここでも誤解がよくあります。

「海外の本社から支払われる給与なら、韓国では課税されない。」

そうとは限りません。


Official Guidance

海外から支払われる報酬の韓国での課税関係は、

  • 居住者か非居住者か
  • どこで勤務が行われたか
  • 租税条約が適用されるか

などによって異なる場合があります。


Executive Commentary

韓国へ赴任する前に、

「給与の一部は海外本社から支払うから問題ない。」

と考えてしまう人もいます。

しかし、国境をまたぐ給与にはさまざまなルールがあります。

特に役員や駐在員の場合は、入国前の段階で給与設計を確認しておくことが大切です。


19%を使うにはどうすればいい?

19%は自動的に始まる制度ではありません。

一般には、会社の源泉徴収や年末調整の手続きの中で、必要な申請や選択を行うことになります。

そのため、多くの外国人は入国前や初回給与の前に、

  • 給与担当部署
  • 税理士
  • 会計専門家
  • グローバルモビリティ担当者

などへ相談しています。


一番大切なポイント

本当に考えるべきことは、

「外国人だから19%になるか。」

ではありません。

自分の状況では、どちらの計算方法が有利なのか。

その答えは、

  • 所得水準
  • 株式保有状況
  • 控除の有無
  • 報酬の設計

によって変わります。

19%は選択肢の一つです。

保証された特典ではありません。


専門家に相談する前に確認したい質問

  • 自分は19%の特例を利用できるのか。
  • 株式保有割合は影響するのか。
  • 一般の累進税率のほうが有利になる可能性はあるか。
  • ボーナスや住宅手当はどのように扱われるのか。
  • 海外から支払われる給与は韓国で課税されるのか。
  • 最初の給与計算までにどの書類を準備すべきか。

この仕組みを理解しておくだけでも、給与担当者、税理士、会計専門家との話し合いを、より具体的なものにできます。


Effective Date

Fact-checked: July 2026


Fact-Check Materials Used

  • 租税特例制限法
  • 国税庁の外国人労働者向け案内
  • 外国人勤労者の年末調整案内
  • 企画財政部資料

Official Sources

  • National Tax Service of Korea (NTS)
  • Ministry of Economy and Finance
  • Korea Law Information Center

Disclaimer

この記事は公開されている公式資料をもとにした事前理解ガイドです。法律上または税務上の助言を提供するものではありません。外国人労働者の一律税率の適用可否は、個別事情、株式保有状況、報酬体系、租税条約などによって異なる場合があります。重要な判断を行う前には、関係機関または専門家へ確認してください。


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